2009-08-27

三菱みなとみらい技術館訪問


横浜に出張する仕事がありました。午前中横浜港の開港150年際をやっているので見学しました。時間が無いので、まず三菱みなとみらい技術館に行きました。
150年後の未来がどのようになっているのか大変興味があったのですが、正直がっかりしました。今出来ている技術を表示しているだけで、未来を想像する難しさを実感しました。原子力発電所の原子炉カプセルの中の構造は良く分かりました。写真とビデオに撮ってきました。私も、学生時代放射線を物質に当てるため、高い放射線を出す部屋にガイガーカウンターを持ち出入りしていました。原子炉カプセル内は高放射能に暴露されるので、ボロボロだと思います。中部電力では、一号機と二号機をメンテナンスして使うことをやめ、廃棄することになりました。放射線対策、地震対策が難しいのですが、原子力発電のノウハウを蓄え、放射能を出すことが少ない核融合による発電ができる技術を開発する必要があると思っています。なおかつ、原子力を兵器に利用したり、持とうなどという愚かな考えには100%反対です。

2009-08-03

樹研工業 松浦社長のお話4


借入金を来年は減そう、じゃあどうたって減らすんだ、預金を崩して減らすのもあり、売掛金をはやく回収して減らす、在庫を減らして減らすこともでき、利益を上げて減らすこともできる、色々あります。全部自分の意思でできる。

損益計算書は自分の意思が入らないのです。根本的なところで。いくら計画が良くても、ちょっと景気が悪くなるとすぐ下がってしまう。必ず儲ける計画しか作らない、損した計画を作れば作り直せと言われるだけ。

ものは試しで、貸借対照表でやると良くお分かりになると思う。
来期どうするのか、あるいは売掛金を減らす、じゃそのためにどうしたらよいかあるいは、自分の都合の良い項目から計画を立てられる。そのために無理をして実行しなくても良い。貸借対照表が頭にはいっていれば毎月毎月練れるんです。それが入ってないと先行き見えないんです。それが私が企業の財務戦略の中で一番大事なことだと思います。

それから社長さんがたが高い給料を取って、うっかり貸付金などという名目で会社に預けると税務署にすぐやられますからね。どういうふうやられるかというと、どっちみち自分の会社だったら金利とらないでしょう。貸付金で金利を取ってすぐまた寄付した、こんな風にとられるとたまったものではない。だから株主預かり金というへんな項目にするのです。変な話ですが、仕分けの書きかたひとつで、どうにもなるんですから。その位会社から金利を取るなんていっさいしない。ましてや会社に借入金があるなんてもっての他である。中小企業で。本当に多いのであるが。これは避けるべくだと思っています。それから同じように、奥さんだとかもできるだけ給料を取って、会社に預けておく、生活費をぎりぎりに減らして、自己資本を増やしていく心がけが大事なんです。

けれども、問題があるんです。相続税がある。相続税を考えると別の話になります。相続税を逃れたかったら会社を赤字にしておくことですね。自社株の評価がめちゃくちゃですから、日本の場合は。なんとか近いうちに新聞のコラムにも書こうかと思って一生懸命構想を練っています。日本の相続税はめちゃくちゃですからね。

事のついでに申し上げると、法人税はめちゃくちゃ日本が高いのです。このままいくと日本から特に製造業は無くなると思います。それが運命です。国が一生懸命会社をつぶしているんですから。相続税で中小企業をつぶしてますね。誰がいじめているかと言えば本当に財務省がいじめているのです。もう2,3年竹中さんにやって欲しいなと思っているのは竹中さんが法人税を下げると言っていたから。そこまで行かれる前に首になってしまったから惜しいことをしました。

ちなみにヨーロッパ諸国は、30%、オランダが実効税率で25.5%、アイスランドが12.5%、この連中と競争するんですよ。はじめっからハンディがある。ですから日本の製造業の国際地位がどんどん下がっている。下がるたび学者や政府の関係者が、ものづくり日本、ものづくり日本という、何をものづくりか。皆自分からでているのではないかと。こういうことですね。アメリカは第製造業が皆破綻している。あれも法人税の問題があると思う。あそこは特にビッグスリーはUAWというとんでもない組織があって誰が経営しているのか、誰のためにやるのか、退社した連中は年金でむちゃくちゃ金を持っていくし。法人税も日本より1%誓う高い、43%である。ただし、アメリカの場合は他の事情もあります。人口が増えていますから。だから、ようするに経済が成長しているんです。

今月の朝日新聞のコラムに、アメリカの経済は簡単に復活するよとででます。最近急に住宅が復興したとか、株があがったとか言っています。しかし、原稿を送ったときは、まだドン底だった。もうすこし早く載せてくれればおもしろかったのにねえ。明日かあさっての新聞に載ると思うが、なんだこの人は新聞のニュース見て書いたかと思われるのが癪なんですが、それはアメリカ人の消費性向というか、消費に対する考え方は変わりっこないんですから。

樹研工業 松浦社長のお話3


自己資本比率が高くなり、固定比率が低くなり、固定長期適合率がきちっと100%以下になると何が起きるかというと、流動比率がめちゃくちゃ良くなります。会計学の本には200%あるいは250%以上にしなさいと書いてあります。実際、自己資本比率が50%位で固定適合率が100%以下とすると、流動比率が500%、600%にもなります。つまり資金繰りが全くいらない会社になってしまう。こうなりますと、また、事業の合理化ができるのです。私どもの会社は、社員が全部で100名、売り上げが調子の良い時で30億円、その企業に経理が一人しかいない。殆ど仕事が無い、あいつが深刻な顔をしていると会社が悪いぞと冗談を言っている。資金繰りは全くしていません。ただ貸借対照表を見るだけ、対照表をみて流動比率が良くなっているのか、悪くなっているのか見るだけです。実際に売り上げ50%ですが、製造部門だけ正確に計算すると、キャッシュフローは悪くなかったです。こういう体質を景気の良いときに作っておきますと、不況のときにじっくり色々なことをやれます。何故、じっくりやれるかというとお客様に対処する時間が少なくなるので、皆時間ができる。新しい技術を開発したり、新しい機械を開発したりできる。松下幸之助さんの「不況もまた良し」はこういうことです。これをやれるためには、難しいが普段やっておかなくてはならない。今度の不況のとき、自分の企業がこんなに丈夫だったかとあらためて確認しています。3年ほど前ちょっと先行き暗くなったときに、2週間位眠られない夜をすごしましたが、なんだあの時寝たってよかったんだ、惜しいことをしたと今頃思っています。

今も経理とは今後どうしていこうかとそのような話をするのです。

ひとつは、自分の会社の製造メーカーであると減価償却費がどれくらいありかが合理化の目安です。もうひとつ合理化の目安は、総資産の中で固定資産がどれくらいあるかでです。土地を買うと増えてしまうのであるが、流動資産と固定資産が50,50くらいが良いのではないかと思っています。このことは本には書かれていません。しかし、調べてみると絶好調時のソニー、マツシタがそうでした。だから私もそのへんがいいじゃないかと思っています。

このへんも、貸借対照表の持っている意味をじっくり理解すると、経営というものが割合見えてくる。

経営管理士とか税理士の先生と相談すると、経営計画をたてなさいという。その経営計画が大体100人が100人損益計算書でたてるのです。売り上げ予定を決めて、原価決めて、人件費をどうするだとか、支払い金利がどうだとか計算するわけであるが、あんなの書いても意味が無いね。売り上げが落ちたら終わりでしょ。

私は損益計算書はいっさいたてておりません。全部貸借対照表でやっています。今年の決算書、そこで自分の財務内容をどうするかを決めるのです。たとえば、分かりやすく言うと来年の決算期には定期預金をもう1,000万円増やそうときめたら予定の貸借対照表に定期預金の欄に1,000万と書く。その1,000万を何処から持ってくるか決める。たとえば、借り入れ、手形の割引、または売掛金の回収を早くすることでもできる。全部自分の意思でできる。難しいのはやめればいいわけである。あくまでも自分の意思でやれる。

樹研工業 松浦社長のお話2


日本の大手の企業、ずいぶんたとえばソニーだとか、自動車関連企業が派遣社員の首を切ったが、あれは企業の設備が遅れているからなのです。つまり人海戦術、そういう人海戦術の産業は日本から多分直に消えるだろうと思う。私たちの主要のお客さんである、家電・弱電は日本から無くなるであろうと10年前から言っているわけです。順番になくなっている。ビデオが無くなり、テレビが無くなった。今、携帯を日本で組んでいるが、これもそのうち無くなる。組み立てで残るのは、国内で使う自動車くらいのもの、あとは殆ど外国で作るようになる。そうしないと人件費の高い国では、売り上げの上下があるとやっていけない。しかし、そういう時にやっていける体制を組むのがやはり自己資本の高さである。自己資本は貸借対照表の構造をしっかりと理解することが大事である

自己資本は、貸借対照表の一番下の部分の話であるが、今度は自己資本と固定資産との比率、つまり固定比率が100%以下が理想である。つまり自分のお金で全てまかなう。どうしてもまかないきれないときは、社債、それから長期借入金なんとかそういうものでまかなう、長期適合率が100%以下が財務の基本だと思います。

それからあまりそれにとらわれてけちけちして、合理化投資をしないと、こういう不況のとき売り上げが下がると赤字になります。キャッシュがあるのにキャッシュフローが悪くなります。つまり人件費がかかるようになる。投資をして合理化しておかなければなりません。

樹研工業は徹底的に合理化している。だから売り上げが半分になっても黒字である。金型の会社、これはどんな設備持っていても全部人海戦術である。人間が設計している。刃物をつけて削っている、もちろん機械は自動的に動くが全部人間が介在している。ここは売り上げが半分になると大赤字です。それからもうひとつは、機械を作っている会社、樹研マシンワークスは、8人で機械設計、電機設計、油圧の設計、周辺機器の設計、それから組み立て、部品そのものは外注。でも収入は殆どありません。したがって8人分の給料は全部抱えている訳です。

部品を量産している工場はやりやすい。見ていますと、たとえば切削刃物を作っているOSGや、富士精工その売り上げは200億円であるが、OSGは既製品の刃物であるから相当合理化ができている。駐車場を覗くと車が無く休みを取っているのがわかる。しかし、仕事がなくなっても儲けが出ている。
ところが合理化できない、ひとつひとつ特殊な刃物を作っている会社、こういう会社は調子が良いときは良いが、ストンと仕事が無くなるとモロに悪くなる。どっちを自分の会社にするかということは景気の良いときにじっくり考えとく必要がある。難しい問題である。これから経済の波は増えると思う。ですから、自分の企業の体質をどうしておくかということは調子の良いときにきちっと準備をしておく。いいときに攻めるばかりでなく、いいときにしっかり守る、守るこそ最強の攻めである。