石川知事(左)に静岡―上海便の就航を表明した中国東方航空の陸・日本支社長兼東京支店長(県庁で)中国東方航空(本社・上海市)の陸培華・日本支社長兼東京支店長が14日、県庁に石川知事を訪ね、静岡空港の開港時から上海路線を週4便就航させる方針を正式に表明した。同社は中国当局に就航を申請済みで、就航許可に向けた手続きが進んでいるという。遅くとも2009年7月までに開港予定の静岡空港に、国際線で開港当初から就航を表明したのは、アシアナ航空(韓国)のソウル便に続き2路線目となる。
石川知事は、非公開で陸支社長と約20分間会談した後に記者会見し、「陸支社長から、『就航可能との(中国)政府の意思決定が遠からずなされるのではないか』との話があった。就航実現に自信を持っているようだ」と語った。
石川知事によると、陸支社長は「日本の地方空港に就航する際は、通常は週2便からスタートするが、最初から週4便で就航するのは初めて」と語り、静岡空港の可能性に期待を示したという。
また、陸支社長は、日本国内で15番目となる静岡支店を開設する許可が本社から出たとして、事務所の選定について石川知事に協力を求めたという。
会談で石川知事が、静岡空港の開港時期が当初予定の2009年3月から最大で4か月延期されることになったことを陳謝したのに対し、陸支社長は「これから準備するうえでは好都合。時間的ゆとりができた」と応じたという。
陸支社長は、静岡を訪れる中国人旅行客の需要拡大に取り組むよう要請し、石川知事も2年後に開かれる上海万博に県として出展する意向を伝えたという。
中国東方航空は162機を保有し、日本へは15空港に週147便を就航させている。
上海路線を巡っては、中国南方航空(本社・広州市)も県に対し就航への意欲を示している。石川知事は14日、「仮に上海路線が東方航空でほぼ決まったとなれば、南方航空は静岡―大連―北京路線に絞ってくるのかなと思える」と述べ、25日に中国南方航空幹部が県庁を訪れた際、意向を確認したいとの考えを示した。