2009-09-03

リチウムの巨大埋蔵地ーウユニ塩原


出典:GOODMagazine
ウユニ塩原はボリビアにあり、ハワイやニュージャージー州ほどの面積を有する地球で元も平らな場所である。NASAでは衛星からの距離測定時にキャリブレーションとして使っている。このビデオでは、ウユニ塩原の宇宙からの眺めなどが紹介されている。

リチウムの元素記号はLi。金属で最も軽い。パソコンや携帯電話、ハイブリッドカー、電気自動車のリチウムイオン電池や冷媒吸収剤、除湿剤などに使用され、今後、大幅な需要増が見込まれている。日本の炭酸リチウムの輸入量は2001年に6843トンだったが、06年は1万4521トンに急増した。輸入先はチリ、中国、米国の順で多い。

ウユニ塩原(Salar de Uyuni(スペイン語))は、ボリビア中央西部のアルティプラーノにある塩の大地。標高約3,700mにある、南北約100km、東西約250km、面積約12,000km2の広大な塩の固まり。塩原の中央付近で回りを見渡すと視界の限り真っ白の平地であり、寒冷な気候もあって、雪原の直中にいるような錯覚をおこす。
塩原があるアンデス山脈は、比較的短期間に海中から隆起して形成された。このため、大量の海水がそのまま山の上に残されることとなった。

塩原の周囲に住む人たちは、塩を国内外に販売している。一般の食用の塩は、湖の表面の塩を削り取り1m程度の高さの小山を作って乾燥させて作る。

この塩は近年日本でも購入できるようになった。また、塩原に斧で切れ目を入れ、数十cmないし1m程度の大きさの立方体に切り出すことも行なわれている。この塩のブロックは、家畜放牧地にそのまま置いて家畜になめさせたり(家畜のミネラル補給)、ブロックのまま別の塩精製施設に運んだりして使われる。塩原周辺では塩のブロックを建材に使って家などを作ることもある。

電気自動車の電池などリチウム需要は将来的に高まると予想され、新たなリチウム産地としても注目されている。2009年現在は本格的な生産は行われていないが、ボリビア公社事業として2010年を目標にパイロットプラントの設置が進められている。事業には日本の住友商事、三菱商事、フランス・ロシアのグループが参画を目指しているが、政情が安定しないので、許可されるかどうかは難しいと言われている。

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