GMはかつて路面電車を潰した。過去の成功体験から、ゼロ排ガス車法つまりEV-1を潰し、SUVを売れば利益が確保できると考えた。最初その戦略は成功した。ほどなくGMACのローン販売焦げ付きと、SUVが売れなくなったため連邦破産法の適用を受けた。しかし、たくましく売りつけるのが米国。
再び、PHVボルトを登場させ、燃費230マイルの宣伝を大々的に開始した。今度は、石油会社も部品会社も共存できる。オバマやシュワルツネッカーと協議し、米国の利益を守るため、米国製のPHVは売りやすいが日本車と欧州車をブロックする作戦を練っているに違いない。
GMがEV-1を殺したいきさつは下記のとおり。
GM
EV-1やHVでは利益が出ないので、ゼロ排ガス車法を潰し、儲かるSUVを売る作戦に変更した。
利益がでないばかりか、電気自動車のシンプルな構造では自社の部品会社がつぶれる恐れがあった。
ガソリン車で使っている60%の部品は不要になる。例えば
エンジンに燃料を送るインジェクション
エンジンの動力を伝えるトランスミッション
ガソリンタンク
排気パイプ
オイルフィルターやオイルが売れなくなる。
EV-1のメンテナンスといえばタイヤ交換とウオッシャー液の交換くらいだ
ハマーを買収し、EV-1の減税額は4,000ドルだったが、ハマーのように6,000ポンドを超える車は100,000ドルの減税を獲得した。
買収した電池会社を石油会社に売り抜けた。石油会社は自分の商売敵である、電池を売る意欲は初めからなかった。
EV-1は消費者に指示されていないという無理な理由であったがゼロ排ガス車法を無効と提訴した。
一方、燃料電池車が本命であると宣伝。
しかし、燃料電池車はドッグレースの前を走る、ロボットのうさぎと同じで決して追いつけない事を知っていた。唯、燃料電池車ができるまで待ってくれと世間に宣伝し、時間稼ぎをしてその間にSUVで儲けたいと考えた。
EV-1が注目されるのを防ぐため、提訴が成功すると一台残らず、直ちに回収し、スクラップにした。博物館展示車も撤去した。
石油会社
自動車燃料を独占的に販売を続けたかった。したがって、多額の税金を払っているカリフォルニア州にEV-1用電気スタンドは税金の無駄使いと反対した。
燃料電池車ならば、石油会社の儲けは確保される。なぜならば、石油から水素に改質することができるためである。
ブッシュ政権とロビイスト
大口献金者の石油会社と自動車会社の意を受け、ゼロ排ガス車法は燃費規制であり連邦法に抵触し無効であるとGMの提訴をバックアップ。
CARB
委員長のアランロイドは水素ガス会社出身で電気でなく、水素推進派であった。
インフラを電気スタンドでなく水素スタンドにしたかったため、GMの提訴に賛成した。
シュワルツネッカー
カリフォルニアの停電を経験した知事は、水素エンジンハマーで水素と大型車をアピールした。
GMはかつて路面電車を潰した。自動車が非常に人気になりGMはどんどん力をつけ
ますます事業を拡大していこうとしていた。
GMは商売のじゃまになる路面電車の会社を片っ端から買収してつぶした。
車のじゃまになる線路をはがし、架線を取り外し、路面電車をスクラップにしていった。
そして路面電車はバスに置き換えられた。
こうして公共交通機関が不便になり、ますます自動車が普及していった。
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